

Vo.Gt.山中潤一 コメント
「セカンドアルバム(EP)です。
このアルバムは、四季を通じた新社会人に向けた楽曲集です。
「春と電池」という歌が出来て随分経ってから
よっしゃー冬まで作るかーって頑張って作ったのを
昨日のことのように思い出せればいいのに←
#いいのに団
…いや、実際昨日のことのようだけれども。
"梅雨"以外の季節名のあとにつくタイトルは、
ルールがあって、無機質なものであって
他の季節と属性が被らないもので、
それらの楽曲はタイトルから作ること。
こんなルールのもと制作してました。
夏は、
元々二等辺三角形じゃなくてビルだったんですよね。
新宿センタービルで働いてたことがあって、
その頃の辛さみたいなものを歌にしてたんですよね。
でも、
全然納得いかなくて、
白紙にして制作し直して"二等辺三角形"に。
秋は重力かポンパドールかで迷って、
混ぜちゃえって混ぜたんです。
「深夜になったら踊り出す」って歌があるんですが、
そこから影響を受けてのリブート的な作品。
冬は、
候補がありすぎたんだけれど、
全然しっくりくるものがなくて、
もう締め切り的な日が近くなってきて
追い詰められて当時通ってたプールで素晴らしいフォームで
バッシャバッシャ泳ぐ"バタフライ"を見て
こんな風に泳げたらええよなーって思って名付けました。
5曲目の通称"梅雨"と呼んでる「明日も笑顔の雨が降る。」は、
原曲(ソロver.)よりも聞きやすくサイズを調整しました。
そもそものルールに則った制作ではありませんでしたが、
新社会人の為に書いた気持ちがあり、
季節感もあって、非常に日本的な"梅雨"がテーマだったので収録曲に。
こんなような5曲が収録されたアルバムタイトルを
どうしたものかと悩みつつメンバーに相談して、
僕が大好きな映画の原題からもらいました。
※「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」という映画です。
原題のdemolition(デモリッション)は、解体という意味。
全5曲。
散歩にシャワーにドライブに、そして深夜の孤独のお供にどーぞ。
↓↓↓----以下、壮絶バックボーン----↓↓↓
『弥生飯』の2月から始まったレコーディング。
半年かかって『四季とデモリッション』までやっと終わりました。
本当につらかったです。
制作スケジュールの調整も
メンバーのモチベーションも
新メンバー募集も
顔合わせも、打ち合わせも、音合わせも、
ミックスもマスタリングも、
なにもかもリーダーとして
いちメンバーとして"辛い"が多すぎたこの半年間でした。
ですが、
なによりも大きく辛かったのは、
イグナシオが抜けたことが本当に大きかったです。
彼の天性の明るさが日に日に、
連絡を取る度に無くなっていって
あんなに楽しかった2回のライブも
それまでの練習も、
もうああは出来ないのかと思うと…言葉になりません。
やっと終わった2枚のアルバム。
これらのアルバムは、
23年1月の曼荼羅ライブのあと、バンド内での話し合いで
「名刺代わりになる"白ご飯"の音源をつくろう」
って決めて取り掛かりました。
元々ライブがやりたくて集まった4人でしたが、
3ヵ月以上ともなるライブをしない期間は、
「なんのための集まりなのか」
「こんなに曲数を録音する必要があるのか」
「プロ意識とはなんなのか」
「それぞれのパートをやりたいだけなのに、
それ以外の発信や連絡を取り合ったりするのはそんなに必要なのか」
「山中の言いなりなんじゃないか」
「山中のためだけのバンドになってるんじゃないか」
↑こんなような言葉になったりならなかったりする
不満と不安と不穏と不信など総じてストレスが渦巻き蠢いているようでした。
…僕は芸能をする人間の中でも口が立つ方だと思います。
しかし、
僕以外のメンバーは抜けたイグナシオも含め
残ってくれてる2人は本当に喋れない、喋らないです。
だから、
余計に僕はメンバーがどう思っているか分からなく
リハも少ない、会う期間も途端に減ったこの半年間は
このままでいいのかと判断するのが困難で
いつも以上に僕はメンバーに話し掛けるし、
そうするとどんどん圧迫感のようなものが強くなくても
強く感じさせてしまっていたように思います。
申し訳ないなと思いながら、
誰も旗を振らないと企画はストップしてしまうとの狭間での
全ての責任とその重圧が苦しかったです。
今はイグナシオが抜けて、
新メンバーが入って、新しい空気が流れています。
まっちゃんは「虹の街」以来約7年ぶりに。
直樹さんはBECKアキバでのライブで知り合って
ナビさんと誠馬さんはその時の限定バンドで共演していて
顔見知っていたというのもありました。
しかし、
それでもアルバム制作期間は
出来切っていない人間関係にぎくしゃくしながらなんとか進めていけました。
独断と偏見とお願い←で、
選曲した5曲。
本当ならば、大事な大事なセカンドアルバム(EP)。
メンバー間できちんと相談して、
"白ご飯"としてのアルバムにすべきなのに
『弥生飯』以上に混じりっけなしの
"山中潤一"のアップデートとなってしまいました。
でも、
サポートメンバー含め、
全員が「冬とバタフライ」を泣けると愛してくれて
「秋と重力ポンパドール」では音楽的に遊び心いっぱいに
「夏と二等辺三角形」は僕のパワーに負けじと
「春と電池」はありきたりな進行の中に苦みを
"梅雨"と愛称にしてくれた「明日も笑顔の雨が降る。」では
表現のし方で静かにぶつかり合いました。
それぞれの"やりたい"をトレースして、
出来ることを120%おさめた『四季とデモリッション』
あらゆる山中潤一の中でも
"平成白ご飯"の"山中潤一"が最強だと証明するEPです。」